第8教室:『ペルル嬢』(フランス語学習)『テレーズ・ラカン』(英語学習)

ドーデの『金の脳みそを持った男』もここで学習しました.

山田 錦の【通訳ガイド日記 39】

2013年  2月11日 (月) 台湾のお客様 その1

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  午前8時20分。
  ご予約いただいた台湾のお客様、
  ミキさまご一行11名様のお迎えに、
  ホテル・グランヴィア大阪に行きました。


   「あれ?まだ降りて来てはれへんのんか。」


  ロビー廻りの係の人に部屋に電話してもらったら、

   
    「もうお部屋を出られたようです。」


   とのこと。


  なので、朝食レストランを覗いてみた。

  だけど、そんな団体はいません。

 
    ( あれー?まさか、昨夜、
      到着していなかったのかな? )


  きょうは、ゴタ事務所のスタッフは2名です。

  
  英語の案内でいいですので、
  というので、仕事はゴタに回りました。

    
    が、あとになって、


    「中国語通訳があれば、もっといい。」

 
  とおっしゃるので、英語=中国語通訳をさがした。
  
  交渉の結果、1万円。

  これで、バッチリ。

  (何がバッチリや。これは、グレーゾーンという。
  通訳案内士法すれすれの行為である。)

  が、まあ、タイトルは、
  国内添乗員という名目でお願いした。


  ヾ(@°▽°@)ノ

  さて、午前8時30分。最悪の場合は、
  キャンセル料をホテル側に請求して、
  帰ろ、と思ったまさにそのとき、


      「おはようございます。ミキです。」


  はつらつとした声が響きました。


      (あー、よかった。)

  添乗員の宋さんも、大喜び。
  ツアーのスタートです。



   【ホテル出発】

  28人乗りマイクロバスに
  お客様が11名誤乗車。

  宋添乗員さんが、11名,、
  人数確認。オッケーです。スタート。


  ゴタは運転。
  はじめは英語でしゃべっていましたが、
  宋さんが日本語もできるので、
  日本語に切り替え。というか、両刀使い。


  国道1号線を東。蒲生4丁目も東。
 (国道はここで、北。)今福鶴見から、花博通りに。
  花博通りをさらに東。

  ここに第2京阪があるのです。
  28人乗りマイクロバスは、
  高速料金は、中型に分類され、
  京都までの料金は、2000円。

  このとき、しまった、と思ったが、あとの祭り。
  高速料金は、2日間で、
  5000円を提示していました。
  2000×2(往復)×2(日分)=8000円

  3000円損出。
  
  どうする?追加料金もらう?

  山田、ここは、こらえた。
  直接取った仕事ではなく、仲介の仕事。
  クレームがついたら、
  もう、次がない。


    
    【教訓】

   見積もり出すときは、多めに出すこと。

   あとで、減らすことは出来るが、
   追加はもらいにくい。



(=⌒▽⌒=) 
  

   【第1日目】

  伏見稲荷

  師団街道稲荷の信号を西に入ってすぐ、
  南側に、バス専用駐車場があります。

  ここは、無料。ただし、事前の予約が必要。
  入って来るバスは、係員がチェックして、
  予約リストと照合します。

  ゴタ、事前予約電話を入れていたので、セーフ。

  中国語の通訳さんは、
  ガイドじゃないので、あくまでも、
  通訳ガイドのゴタが、同行する義務があります。

  
  というか、通訳案内士法を遵守するのであれば、
  顔が引きつってでも、英語で
  しゃべって、通訳さんにそれを
  中国語に通訳してもらわなくては、ならない。

  さて、芸者の映画は、
  台湾でも、大ブレイクしたらしく、お客様は、
  その映画の中の1シーンが印象に残り、
  日程にここを追加したのだそうです。

  どういうシーンかというと、
  この鳥居の中を、ヒロイン、
  さゆりが、駆け抜けて行く・・と
  いう場面なのだそうです。

  みなさんも、さゆりごっこして、
  鳥居を駆け抜けてきてねー。

  何?駆け抜けたら、何があるか?

  あなたも、さゆりになれる!

  あ、いりまへんか。すんまへんなあ。


 o(〃^▽^〃)o




  ここは、農業の神様、商売の神様など、
  5つの神様が祀られています。

  神様の使いが、きつね。
  ゴタの日記は、きつねに、
  つままれたような話が多いですが。
  
  奥の院までで、ひきかえしました。
  この先は、同じ景色の繰り返しであるし、
  坂の石段が やたらと多いのです。


 (=⌒▽⌒=)



    【嵐山へ】


   駐車場を出ます。
   元来た師団街道に出ようとしたら、
   駐車場の係員が 追っかけてきた。


     (何や、何でや?
      ここは、無料駐車場ゆうとったやんか!)


係員 : すみませーん、ここは一方通行ですので、
     バックして、切り返して下さい。
      誘導しますのでー。


山田 : あらー、そうだったのねー。
     恥ずかしい。あせあせ

  
   親切な係員に助けられました。
   おまわりさんやったら、
   一方通行逆行で、反則キップ
   を切られても文句を
   言えないぐらい進んでいました。

   我らがお客様は、何かボソボソお呟きの呈。
   幸いゴタには、中国語の意味がわからず
   ひと安心。(?)


   さて、師団街道を断念し、
   一方通行にしたがって進めば、出た先は、奈良街道。
   これを洛中(市内)方向に。
   奈良街道は、大石橋から近鉄伏見駅の当たりまで、
   竹田街道とも呼ばれる、京都市内屈指の街道。

   かの 「竹田の子守歌」 に歌われる竹田は、
   この地の伝承と聞いたことがあります。

 
   竹田街道をドンドコ進み、京都駅にやって来ました。
   さらに、真っ直ぐ進むと、
   JRの線路の上を通過する高架に出ます。

   高架橋を渡り、駅の北側を東西に
   走る塩小路通りに出ます。

   左折して進み、京都タワーで、右折。ここは、
   烏丸通り。烏丸(からすま)と読む。

   知らないと、鳥丸(とりまる)、
   と読んでしまうが、よく見てほしい。一本足りない。
   鳥(とり)ではなく、烏(からす)である。


   なぜ? さあね。誰かが盗んだんじゃないの?一本。

   烏丸通りを北へ。
   四条で右折予定していたが、
   大型車両は、市バス以外は、右折禁止
   の標識が出ていました。

   山田、誤算。
   元市内のタクシー運転手だっただけに、
   大型車両
   の規制には、長年、無頓着でした。

   仕方がないので、真っ直ぐ御池通まで。
   烏丸御池を左折。そのまま西へ。JR二条駅までドン。
   
   ドンと進むので、ドン突きという。
   ドン突きを右折。この道が、千本通り。

   二条駅の北側は、近年道路が開通し、御池通
   の続きが、西へ延びています。
   その御池通を進みました。

   西大路通も突っ切って、これも、ドン突きまで。

   このドン突きには、ゴタがしばらく在籍
   した、パックマンタクシー
   (相互タクシー)があります。

   この前の道路が三条通

   三条通で、西へ。・・・どんどん西へ進みます。

   桂川に突き当たって、右折。
   正面に見える橋が、嵐山渡月橋


   少し進めば、右手に 食事場所に選んだ、 


    「嵐山レストラン」


   駐車場に入れて、おめしの時間じゃ~。

   
   
   ここは、団体予約をすれば、
   駐車料金(2500円)が無料になるのですが、
   メニューの都合で、お客様が
   一般用レストランをご所望。

   よって、駐車料金の徴収係がやってきた。

   (もう、こなくてもいいのに。
      お仕事の真面目なお方!)


   渡月橋でお写真。
   このとき、ゴタ、少々、
   日程表作成に不備があったことを感じた。
   食後の残った時間は、わずかに30分。

   この時間では、美空ひばり館も行けないし、
   天龍寺の庭園見学も、ままならない。
   竹林散策も、駆け足になってしまう。

   これは、はっきり言って、山田のミス。
   山田ミス。旅行会社なら、なにがしの補償金を
   支払うことになるようなチョンボ

   せめて、亀山公園の周恩来の石碑(歌碑)の案内でもと、
   思ったが、我が中国語
   通訳はんは、

     
   「だってさあ、台湾人なんだから、
    中国の政治家なんて、ピンと来ないと思うよ。」


   かもね。結局、渡月橋を行ったり来たり。
   月の渡るが如く、我々は渡った。

    ヾ(@^▽^@)ノ

   
   やや、すまない気持ちで、
   嵐山を去りました。再開(ツァイチェン)。

    ヽ(゚◇゚ )ノ


    【教訓】 嵐山が日程に入ったら、2時間を振り当てよ。
         
    ヾ(@^▽^@)ノ
 


    【ヤマダ・ウォ-キングツアー】


   バスは、神宮道から、
   知恩院のパーキングに入ります。
   ここは、先日下調べをしたところ。
   駐車料金は、2500円であることは、重々承知

   JTBのウォーキングツアーの
   真似事ツアーが始まります。

   知恩院の山門の説明を・・・・と、ふと、見上げると、

   たっくさーん人が上がっています。
   一般公開期間中のようです。


山田  :  お客様、どうします?登りますか?あそこへ?


通訳  :  何とかかんとか、トゥイプトゥイ・・・・


お客様 :  不要(プーヤオ・・・
       何とかかんとか・・・ハオマ?


通訳  :  行かないとおっしゃっています。


山田  :  なので、円山公園に入ります。


   夜桜の名所、円山公園。今、桜の木は、みな素っ裸。
   見てもしかたがない。
   若い女性の素っ・・・・・・カット
       

   円山公園の先、大きな館がありますが、これが、


    「長楽館」


   という、明治時代、
   たばこ王と呼ばれた実業家、
村井 吉兵衛(むらい きちべえ)
   のご邸宅。

   今はレストランです。



    【ねねの道】


 
   長楽館から、坂を登ります。
   突き当たりが、大谷本廟。つまり、納骨堂。 
   丘陵一帯は、
真葛が原(まくずがはら)と呼ばれます。

   本廟の左手を登ると、
   長楽寺。壇ノ浦で、入水自殺を図った後、
   すぐに源氏に救出された建礼門院が預けられた寺。

   三千院に移るまで、
ここで暮らしていたといいます。


   さて、我々は、そちらへは行かず、
本廟前を南に行きます。
   その突き当たりは、料理旅館、「袋井」。
   左(山手)に行けば、西行庵。

   右(西)に折れて、すぐ左(南)、
ここから、ねねの道が
   始まります。

   ねねの道は、石畳の道です。

   少しあるいた右手。この辺りが、ねねの終焉の地。
   さらに進むと、円徳寺。
ねねが晩年をすごした場所です。

   その向かい、道の東側に、高台寺があります。
   ねねが秀吉の菩提を弔うために、建てた寺。
   (建てたのは徳川家康

   さらに進んで、右手の路地に入ります。ここは、

     「石部小路」

   と、呼ばれる古式豊かな京の家並みが続きます。
   しゃれた喫茶店がところどこと
   あるのですが、お値段500円~800円。

   コーヒー一杯がでっせ。私はあほらしいと
   思うが、まあ、外国から、はるばる来て、
   今度また来日できるかどうか知れぬ身の上
   なれば、お誘いしても、よろしいのでしょうね。

   でもたいていのお客様は、これまで、


    「No way !」
     あほな

    一蹴されます。そして、本日も、


    「不要」 (プーヤオ)
     いらんわ!
      
    でございます。

   石部はん、もっと、コーヒー安うしてえや。


    コーヒー


   石部小路を抜け出ると、下河原通。
   この通りに、ばんばひろふみのおうちがあります。

   何で知っているか?
   ゴタがタクシー運転手をしていたとき
   一度、ご乗車されたことがあります。
   とても、感じのいいい方でした。

   下車されてからも、戸口に立って、
   にっこりとふり返り、会釈なさっていました。
   きっと、私生活も、おやさしい方だと思いました。

   下河原を少し北に歩いて、すぐの四つ辻を左へ。
   そのまま、大通りに出ます。

   ここは、東山安井。神社をご覧になったお客様。

   指差しながら、ゴタのわからない
   中国語でピーチクパーチク。

   山田、通訳さんに、日本語でご説明。


   「 あれはね。縁切りの神様なんです。
     いやな亭主と別れたいとき、
     来ればいいんですよ。」
 

   東山通りを渡って、そのまま西に進みます。
   突き当たりが、建仁寺
   臨済宗の禅寺です。

   突き当たりの建仁寺で、右に。
   ここが花見小路。時間がゆっくり流れる一角。

   へえ、そうどす。ええ雰囲気で、よろしおすえ。

   花見小路を北へ。今度は四条通りを横切ります。
   さらに北。ふた筋目。ここは、末吉町。
   左に曲がります。細い路地を行きましょう。
   エレガントに歩きましょう。

   人生はエレガントにお送り下さいませ。

   さて、切り通しと呼ばれるさらに
   細い路地が横切ります。

   それを右。

   そこが、祇園白川。もうひとつの祇園です。

   白川に架かる小さな橋、これが、巽橋。
   その上に立っているのが祇園の舞妓・・・
   と書きたいが、そんなん、おれへんかったで。
   観光客ばっかりやで。


   ここまで、歩くと、お客様は、もうお疲れでーす。

     「じゃ、バスの方に戻りましょう。」

   新橋通りの風致地区で、お写真してから、
   新門前通りで、バスの駐車場に戻りました。

    
   駐車場のおじさんが、心配そうな顔。


    「駐車券を見せてご覧!」

   見せた。


    「あ、急いで。こっち、こっち。」


   何だろう?器械に入れた。料金は、2500円。

   そんなことは知っていた。下調べに来ていたから。

   だが、2時間を超えると、
   5000円になることまでは、調べていなかった。

   ぎりぎり、滑り込みセーフ。


おじさん :  あんた、先に、
        器械にカードを通しておきなさいよ。


山田   :  ええ?そ、そんなことしてもいいの?


おじさん :  ええも悪いも、あんた、
        5000円も払えるんか?
        いややろ? 気いつけや。


   知らなかった。以後気を付けましょう。 
   駐車場のおじさんがいい人で、助かりました。


   帰路も、第二京阪です。午後5時40分。
   ホテルグランヴィア大阪に戻りました。

  「みなさん、お疲れ様。謝謝。再会.」
    
 (-^□^-)


 山田 錦(ゴタ)