第8教室:『ペルル嬢』(フランス語学習)『テレーズ・ラカン』(英語学習)

ドーデの『金の脳みそを持った男』もここで学習しました.

山田 錦の【通訳ガイド日記 62】

2013年4月29日 (月)


     【ANAクラウンプラザ大阪。午前9時45分】

  
   のそっと、入って行くと、
   ロビーで、ゴタに手を振る美人女性。


     ( うそ。うそやろ?
       山田がそんなにもてるわけがないやん。)


   目を凝らしてみると、



山田 : ああ、おはようございます。


     ヾ(@°▽°@)ノ

    
女性 : おはようございます。

  
  ( あ、何だ。いつもの
    コンシェルジュさんだったのか!)
    

コンシェル
ジュさん : 山田さん、この人たちが、
       きょうのお客様です。
       ご案内先は、黒門市場なんですけど、
       よろしくね。


山田   : それがですね。
       きょうは、黒門市場
       お休みなんですよ。
       どうしましょう?
       代わりに、千林商店街でも
       歩きましょうか?
   

コンシェル
ジュさん : 天神橋筋商店街はだめなのですか?


山田   : あそこは、どっちかというと、
       心斎橋筋商店街に似ていて、
       とても、「fish market」
       とは言えませんよ。    

コンシェル
ジュさん: では、山田さんに、
      おまかせします。よろしくね。    


山田  : Mr. Ong, sorry to say,
      it's closed at the Kuromon fish market.
      So I recommend a similar place to it.
      It's Senbayashi shopping street
      15 km east from here.
         
      王さん、申し訳ないですが、きょうは
      黒門市場がお休みなんですよ。
      それでですね。

 似たところをと思っています。
 ここから15キロ東の
 千林商店街なんですけど。


ウォン
さん : When I watched on the TV show,
        they cooked what you bought on the spot.
     テレビで、買うたやつをその場で、
     調理してくれるのを見たのです。


山田 : Senbayashi shopping street is one of them
     that can cook your fish on the spot.
     千林もそういうことしてはりまっせ。


    【さっそく行くぜ~】


  本日は、ウォーキングツアーのため、
  ホテルから、京阪淀屋橋駅まで、歩きます。   


    【京阪電車自動券売機】   

王さん : Would you kindly please buy
      our ticket with this ?
      このお金で、私らのキップ
      買うてもらえまへんかいなあ。


山田  : Certainly.
      へい。

    (^∇^)

   5000円札を預かり、券売機に入れる。 
   淀屋橋から千林まで、ひとり200円。
   6名様、1200円也。


王さん : Didn't you buy yours, did you ?
      お宅、キップ買いはれへんかったんかいな。


山田  : Don't worry. I have my own.
     もってまっせ。ちゃんと。ご心配無用。

     
     ゴタのウォーキングツアーでは、
     バス、電車、地下鉄は、ガイドの分は
     ガイド負担、
     という約束事をホテルと取り決めています。
     約款の原始形態であります。


    【ホーム】

    特急が止まっています。
    先発です。乗りましょう。


山田    : Let's get on this super express.
         特急に乗りまっせー。


リンさん  : You said the express doesn't
        stop at Senbayashi, no ?
        千林って、特急は
        止まらなかったんじゃないの?


山田    : We 'll change trains at
        Kyobashi station to the local.
        京橋で、鈍行に乗り換えです。


    午前10時の特急はガラガラです。
    6名様、よほど仲よしの間柄でしょうか、とても
    大声。
    山田、ちょっぴり、冷や汗。

    周囲を見渡すに、老夫婦が一組、工事現場の
    作業員さんが、3人。
    主婦(だと思う)が2,3人。
    あとは、わりと、遠くに散らばっている。

    まあ、お叱りを受けるとしたら、車掌さんぐらい。

    きょうのお客様は、
    マレーシアは
    クアラルンプールの企業ツアーの
    少人数版。

    店員さんに、


     「どこの国の人?」
 

    と、聞かれるたび、


     「シンガポール」 


    と答えてしまいます。
    
    そしたら、王さんが、

    「NO,no we are from Malaysia. 」 (

     (マレーシアですよ。)


    と訂正。アホ山田、シンガポール
    マレーシアの区別がつかない。

    ツアーが通常のITと違うのは、6名で、
    しかも、社長の王さん自らご同行。

    何だか、ほのぼのとした雰囲気です。



      【京橋で】

    特急を降りて、普通に乗り換えます。


山田  : You 'd experienced the daily
         life styles of us,
      ordinary people.
      普段着の日本人が見られまっせ。
    
      It's the 4th station from here,
      the Senbayashi station.
      野江、関目、森小路・・・
      千林は、4つ目の駅です。

 (‐^▽^‐)


王さんの奥さん: Mr. Yamada, do they sell fresh fish ?
         
         ねえ、山田はんってば。
         鮮魚は売ってますよね?


山田     : Yes, of course.
         There are a variety of fish fresh from
         Fukushima Central fish market.
         
         はい、もちろんです。いろいろ売ってまっせ。
         中央卸売市場から入った鮮魚です。


      【千林駅

     着いたぜ。千の林があるわけでもなく、
     特に、これと言って、有名・・・
     ああ、そうでした。

     1957年、今から、57年前に、
     ダイエー1号店がこの千林に出来たのでした。

     王さんの奥様(リリーさん)が、おおはしゃぎ。

     そのまま、スタコラサッサと、
     ご自分のお望みの、そう、台所用品店に突撃ー!


      みんな、あっけにとられて、ポカ~ン。

   
     で、結局、みんな後からついていった。
     (しゃーないやっちゃ)、
     と思ったかどうかは、知るよしもない。


     【台所用品店】


      奥様、大きなお鍋をお買い上げ。
      (どないして、持って帰んねん。ホンマに!) 


     次に、お茶碗  (茶碗でっせ。重たい茶碗がふたつ。) 

     またしばらくして、お玉。およそ3分に、1品。


     【問題】

      3分毎に、水が漏れる水道がありました。
      30分後には、どれだけ、漏れて
      いるでしょう?


     【こたえ】

       めちゃめちゃ、重たなってまっせ。
       かさばるし。


     【きょうの料理

     奥様、茶碗も、お玉も、箸も、包丁も・・
     お買い求めになられた品物の数々を、
     全て、大きな鍋の中に入れて、
     最後に、鍋にフタをします。
     重たい荷物の出来上がり。
       誰が持つの?

     何?もつ鍋の出来上がり?
     そりゃ、よろしゅござんした。


     【愛妻家は忍の一字】

   誰がもつかその鍋を?当然ながら、ご主人の王さん。
   これから、毎日たっぷりと、
   奥様のおいしい(と思うけど、わからんぞ)手料理
   がいただけますわよ。

     

   長い、長い千林商店街を、ゆっくり、
   カタツムリのスピードで、歩いてゆきます。


       ヾ(@^▽^@)ノ

山田  : Would you like me to carry
       the big pan for you ?        
       お持ちしましょうか?


ご主人 : No, that's okay. Thank you, anyway.
      いいよ、いいよ、ありがとね。


山田  : Alright. Then this is the suggestion.
       わかりました。提案なんですけど。


ご主人 : What's that ?
      何です?


山田  : Take a taxi at the end of
      the shopping street.
      タクシーで行けば?


ご主人: That's a good idea.
     Call a big enough taxi for us,7 people.
     いいね!7人乗れるような、
     大きなタクシーを呼んでくれないか。


ヾ(@°▽°@)ノ


     At the end of the street,
     there was a drawing place.
     Lili bought so much that we were able to
    turn a lottery wheel
    so many times resulting a winning lucky
    ticket for 3.000 yen.
    Mr. Ong suggested we should take
    a rest at the coffee shop using the
    lucky ticket.

    商店街の突き当たりに、抽選会場がありました。
    奥様、たくさん買ったので、
    ガラガラを何度も回しました。

白・・・白・・・・白・・・(白ばっかりやないか!)

赤・・・ (やったー!)

  赤が3000円の買い物券。
  ご主人、この券で、コーヒーを飲もうと提案。


  国道今市に出る手前、喫茶店に入ります。
  買い物券の利用OKを確かめ、
  ご注文。

  山田もお相伴。
  ただし、ジャンボタクシーの手配が出来ず、
  のんびりとした
  コーヒータイム(coffee brake)ではありません。 


    【大阪城へ】

       
山田 : Sorry. We have to split
     ourselves into two groups.
     ふた手に分かれて乗りましょう。

                 
  仕方がないので、普通のタクシーを2台に分乗。
  千林から大阪城まで、2500円也。×2也。

     【大手門 Front gate】
    

ご主人:  Mr.Yamada. We'd like to let go one taxi,
     using the other as a warehouse of the pan.
     山田さん、タクシーを
     1台だけ、倉庫代わりに残して、
     あとの1台は流しましょう。
      
ヾ(@°▽°@)ノ

 
    待ちメーターは、およそ2分で80円。
    1時間で、2400円。お城から戻れば
    およそ、5000円か。
   

    外堀の橋の上。ここで写真。

    1583年築城

    (天守は1585年に完成)、豊臣秀吉が築城。
      
    1626年に徳川方が再築。
      
    1868年廃城。

    1931年天守復興。

    ただし、陸軍が砲兵工廠としていた大阪城一帯は、
    庶民が自由に出入り出来たとは考えられない。

    1948年、占領軍により、
    旧陸軍接収の大阪城は接収解除により、
    ようやく、庶民の公園となった。

    本丸内の司令部庁舎の旧施設は
    一時大阪府警本部の庁舎
    (後に大阪市立博物館)として使用された。
     
      

    大阪陸軍造兵廠跡は、長らく放置され、
    残された大量の鉄や銅の屑を狙う

      「アパッチ族

    が跳梁し小松左京
    開高健の小説の舞台ともなった。
    (以上ウィキペディア


     【次は、お食事】

      
    お城から戻ってくると、
    タクシー料金は、6000円を突破しています。

       (え?なんでやねん?)

    時計を見ると、当然。
    1時間30分をここで、費やしていました。
    タクシーの待ちメーターは、
    1時間30分で、約3600円になります。

    ここに着いたとき、すでに、2500円だったので、

    3600+2500=6100

    小学生でも、できる計算なのに、
    驚く山田は、幼稚園児か?


    道頓堀、「はり重」前で、降ります。
    タクシーは、例によって、1台残して、
    1台を捨てる。
    この時点で、メーターは、7000円突破。
    もちろん、こちらのタクシーを残します。


      ヾ(@^▽^@)ノ)   

山田  : Here we are at Dotonbori area.
       Let's get out and take a look around here.
       道頓堀に着きましたよ。
      さあ、降りて、ちょっと見ましょう。

ヾ(@°▽°@)ノ

        
     「はり重」 前でタクシーを降りたら、
     たいてい、ガイドは、松竹座からガイド
     しますでしょ? 
     ところが、おなかがすいたら、
     何の説明もいらない。

      「がんこ」

    に直行。
    「がんこ」に行くことがわかっていたら、
    道頓堀ではなく、法善寺横町

    「 がんこ」 

    (こっちのほうが、外国人客に対して親切)
     にお連れするのだったが。


       【がんこ】


  まぐろ祭りということで、
  まぐろのにぎりセットが
  おすすめなのだそうです。
  2人前、3600円。

  その他、バンバンご注文。
  牛しゃぶ、1人前。
  瓶ビール6本、あれが2人前、これが3人前、
  お酒の燗、それとあれと、
  これと、あれ・・・頭パニック。

  書くものをもらって、注文取り直し。


王さん : Yamada san, please order your prtion.
      We'll invite you.
.      ゴタ(山田)はん、あんたも注文しなはれ。
      招待しますし。           
 

山田  : Thank you.
      すんません。


   ちょっと、1000円超えていたけど、
   招待ということで、定食を注文。
   そしたら、これが、真っ先にきた。

   ( ちょっと、気をきかせて、
   あとから、もってくればいいのに。)

   ただし、注文のお手伝いをするので、
   あまり、ゆっくりとは、食べて
   られなかった。

   この点は、JTBのウォーキングツアーと同じ。
   あれも、大変。
   ひとつ、ひとつテーブルを廻って、
   料理の説明をするのだもの。

   自分の席に戻ったときは、
   熱いお吸い物は冷めてしまって、
   まるで、野菜ジュースでっせ。

   料理の説明と、注文取りとは、
   似たような作業だが、
   注文取りのほうが、少し、緊張する。
   なぜなら、
   たまに、思っていたのとは、違う料理が来る
   らしいのです。


   ヾ(@^▽^@)ノ


   さて、本日の注文の難所は、

    「炙りまぐろのにぎり」

    (英語でどないゆうねん?)


山田  : A set of rice balls topped
     with roasted tuna is one
     of recommendable dish .   
     ( 炙りまぐろの
      にぎりセットもおすすめですよ。)

ポポさん:  Roasted ?
       ローストするの?


    ちょっと違うんだけど、もう忙しいから、


      「Yes.」

    と答える。


    全て、注文を承りました。
    違う料理が来ませんように。Yesに祈る。

    牛しゃぶと、とんしゃぶもきた。

    まあ、いいか。
    このブタは、この牛さんと
    お友達だったんだよ。生前は。


    ヾ(@°▽°@)ノ
    

    太っ腹の王さんに救われて、窮地を脱出。

     
     【かつらを求めて】


    食後、道頓堀を歩いていると、急に、


リリーさん: Mr.Yamada, I'd like to buy a good wig.
       ねえ、山田はん、
       鬘(かつら)買いたいねんけど。

山田   : Uuuu, eeeer, well..

      ( えー?カツラ? 
        そんなん、どこに売ってんねん?)


    かしこい人の頭は絞り出せば、いい知恵が出てくる。
    普通の人の脳みそは、
    絞れば、それなりの答えが出てくる。
    では、山田が絞ると、どうなるか?

    もとにもどらん!あかん。
    ぺっちゃんこの脳みそで、考えた結果、
    カツラは、帽子屋さんに売ってます。


       【帽子屋】

店員 :  カツラですか?ここらには、そうですねえ・・・
      もう、高島屋さんに行ったほうが、早いですよ。

 
       【教訓】

たとえ、ぺっちゃんこの脳みそでも、
努力すれば、救われる。


       【高島屋

インフォー
メーション
のお姉さま : はい、このフロアーにございます。
        そこの突き当たりを
        右に行ったところが、
        カツラの専門店になります。


      ヾ(@^(∞)^@)ノ

    カツラは面白い。取り替え、
    取り替えかぶるごとに、違った人物に見える。
    カッコいいい銀座のマダムにもなるし、
    通天閣のおばはんにもなる。

    お客様がカツラとにらめっこしている間、
    私は、ドライバーさんに連絡。
    高島屋西側のなんさん通りに移動を要請。

    あれから2時間。
    メーターは、4800+7500=11300

    移動もあるから、おそらく、
    12000円突破したものと思われる。


        【ホテルへ】
   
    ツアー終了。おそるおそるタクシーに戻る。
    おそれなくても、お支払いになるのは、
    お客様なのだが・・

    そしてメーターを見たら、
    11000円と、あとの数字は忘れたが、
    12000円の少し手前。

    ホテルに帰着したときのメーターは、
    12050円。

    安かったようである。
    ちなみに、大阪のタクシーを時間契約すれば、
    1時間につき、4900円である。
    なので、6時間コースの場合、29400円。
    
    半額以下なので、とてもよかったと思う。
      
       ドラえもん


     今頃気づいたことだが、
     こういう場合は、
     ドライバーさんに、
     3000円~5000円程度のチップ
     を渡すべきだったかも知れない。
     たとえ日本でも。

     一方、お客様は大喜び。

      明日もまた来てくれといいます。
      もちろん、OK。

      朝9時のお迎えとなりました。


       おしまい
       山田 錦 (ゴタ)