第8教室:『ペルル嬢』(フランス語学習)『テレーズ・ラカン』(英語学習)

ドーデの『金の脳みそを持った男』もここで学習しました.

山田 錦の【通訳ガイド日記 81】

2013年8月29日 (木)


 【南海スイスホテル、午前9時50分】


 本来、午前9時スタートであったのが、
 お客様のご希望で、10時スタートに変更。
 そして、本来、こういう場合は、
 補填サービスはないので、
 終了時間に延長はありません。

 ありません・・・のですが、ある。
 というのが、ゴタ観光。
 1時間うしろ倒しになりました。

  まず、

 歩きました。

 歩いて、歩いて~。
 歩いて、どこまで、いったか。
 歩いて、近鉄難波駅まで行きました。


 難波駅から別の難波駅に行くのに、
 そんなに歩くにか?
 不思議と思われる方もいらっしゃるでしょう。

 南海難波駅にある南海スイスホテル・・・、
 高島屋と併せて、ひとかたまりのこの複合施設は、

  「南海コンプレックス」

 として存在しており、

 阪神近鉄提携の難波駅とは、
 別の存在であると考えた方がよい。

 つまり、難波駅には、オーキャット複合、

 南海複合、

 阪神近鉄複合の3つのグループがある、

 ということである。

 ちなみに、大阪駅は、
 従来の阪急コンプレックスに、

 北ヤードコンプレックスが誕生。

 景気回復を期待しています。

 景気に関しては、今回、お客様から、
 日本の景気動向を尋ねられました。
 日本では、乱高下はないのですが、
 横ばいだと答えました。

 ところで、アベノミクスという言葉を
 フィリピンのお客様もご存じだったので、
 驚きました。

 まあ、今回は、モレリアツアーの客なので、
 日本通(にほんつう)なのは、
 当然なのかも知れない。


  【近鉄難波駅

 ご主人のベインさん、朝食がまだなので、
 電車の中で食べてもいいかと、お聞きです。
 オッケーなら、弁当を買ってくるといいます。


 そらなあ、特急に乗れば問題はないが、
 あいにく、午前10時台には、特急はありません。
  
  (ただし、近鉄特急は、
   500円のエクストラを支払います。) 


  問題は、この時間帯の急行に、
  どのくらいの乗客があるのかによる。

  それを推測するには、キョロキョロ見渡すこと。

   「よし、人影はまばらである。」


山田 : That'll be alright.
     Go ahead and buy your breakfast.
     There are some shops over there.
     Come back here
         please till 10:25 AM, OK ?
     Our train leaves at 10:32 AM.
     オッケーでしょう。 
     じゃ、あなた方の朝食準備
     を進めてください。
     急行が10時32分なので、
     25分に戻ってきてね。



 山田、その間に、全員の切符を買います。
 ここから近鉄奈良駅までは、540円。
 なので、特急に乗れば、1040円。 
 ちょっと、もったいない・・・と、思うのは、
 貧乏人の発想か? 

 向こうは、一生に一度の日本旅行
 特急に乗った方がよかったかも。



ベイ
ンさん : Thank you. I bought
       a bento for you Gota san.. 
        
       すんまへん、待たせて。
      弁当,山田はんの分も、買いましたで。
      おにぎり。


  お弁当を買うのを、わかっていたら、
  特急をおすすめしたのだが、
  もう、この時間には、特急はありません。
  (特急は、500円アップになります。)

  急行が来ました。急行に乗ります。


山田 : いただいま~す。あ、すご。
     お寿司でんがな。
     朝から、何ちゅーもん、食べはり
     まんねん。

    ヾ(@^▽^@)ノ


  他のお客さんも大勢、乗り合わせているので、
  ガイドは、声をあげて説明は
  できません。一カ所だけ、
  大極殿が見えるところで、少し説明を入れます。



山田 : Old Nara capital was laid
     in Nara in 710 AD.
     The center of old Nara was
     that building called
     Daigokuden, a palace
       in which the emperor of the time
     took office.
      
     古代奈良の都は710年に
     ここ奈良に置かれました。
     その中心が大極殿で、
     天皇が政務を執ったところです。



   【近鉄奈良駅



ベイン
さん : Mr. Yamada, Would you do me a favor ?
     山田はん、ちょっと。頼みがおまんねんけど。



山田 : Sure. What is it ?
     オッケー。なあに?


ベイン
さん : I have 1000 dollars to be changed to yen.
     1000ドルを円に換えたいんです。


山田 : Oh, no sweat .
     何だ、お安いご用。


  と、いいながら、桜通り商店街がわからないゴタ。
  さりげなく(そして、ああ、助かった~と思って)、
  近鉄奈良観光案内所に駆け込む。 


山田 : すんません。ドルを円に換えたくて、
     このあたりの桜通りに換金所が
     あるらしいんですが。



カウ
ンター: ああ、そう、桜通りですわ。
     そこ出てすぐにあるわ。



山田 : すぐって?


カウ
ンター: 商店街入って、すぐ右や。
     換金ショップがあるわ。そこや。    



    【金券ショップ】

  その金券ショップは、商店街に入ってすぐ右手。
  見つけることは簡単。
  その日は、米ドルで、1ドル:93円+端数
  ご主人、9万3000円を受け取り、
  その場で、山田にガイド料金をお支払い。

  ありがとうございます。
  本日のパッケージツアーは、40000円でーす。



    【東大寺

  ツアー会社によっては、
  近鉄奈良駅から、東大寺へは、

  「歩き」

  を指示する会社も、多くあります。

  山田・ツアーのいいところは、
  近鉄奈良駅から、東大寺までは、

  タクシーに乗る点が、優れている!!

   (と思うのだが・・・) 


  タクシー料金は、平均、770円。
  大仏前交差点で、降ります。

  降りたところに、鹿がいます。

  鹿と戯れながら、参道を歩きます。


  東大寺は、前身となる寺がありました。

  728年に建立された

  「金鐘山寺(きんしょうせんじ)」

  がそれです。
  聖武天皇が、夭折した皇太子の
  菩提を弔うために、建てた寺です。

 
  東大寺の大仏造立は、
  紫香楽宮で、開始されます。
  大仏造立は、やがて、
  紫香楽から、東大寺に移ります。

  それが、745年。

  そして、大仏が完成し、
  その開眼供養は、752年に行われました。

  そんなわけで、

  東大寺は、いつ始まったか、
  というと、そう簡単には、答えられない、
  ということになります。

  855年、地震により、
  大仏の頭部が落下。大仏修理が開始。
  861年、開眼供養。

  1180年、平重衡が、東大寺を焼き討ち。
  1185年、三度目の大仏開眼供養。

  1567年、三好・永松の戦いで、大仏殿焼失。
  1692年、大仏開眼供養。

 

ヾ(@^▽^@)ノ

   【結論】 奈良の大仏は、4度、目を開けた。


  ただし、寺では、
  752年に開眼したものと、みなし、
  1952年に、
  開眼1200年供養の法要が営まれた。


  みなさん、本堂(金堂)では、
  大仏様に掌を合わせ、静かに
  祈りを捧げていらっしゃいました。
   

 

   【近鉄奈良
      
   タクシーで、近鉄奈良駅に戻ります。

   ここから、今度は、京都に移動します。
   八条口で、レンタカーを使います。
   二条城~金閣寺清水寺・・・ちょっと、
   詰め込み過ぎた日程でしたが、
   一応、こなしました。

   車は、日産リーフ(電気自動車)です。
       イグナシオさん、どうしても、
   エンジン部を見てみたい、とおっしゃいます。

 
   まあ、見ても。減るモノじゃなし、
   脇に止めて、ボンネットをパカっと
   開けて、

    「Please take a look !」
    
    (ほな、見てみとうせ。)


   昼食は、レストラン「さと」。
   ここから、金閣寺は、5分。