第8教室:『ペルル嬢』(フランス語学習)『テレーズ・ラカン』(英語学習)

ドーデの『金の脳みそを持った男』もここで学習しました.

山田 錦の 【通訳ガイド日記 1】

 

 

 

2009年  9月22日 (木)

  初仕事:

 

9月21日、
名刺配布先の某ホテルより、電話を受けました。


「明日、外国人客の案内を」出来るか

との、旨。

「はい、よろこんで。」

エージェント依頼ではないので、
ホテルに駆けつけ、
そのまま、お客様と、料金
交渉。

すったもんだのあげく、
足は、我が愛車、スズキ・アルトで、
8時間コース、27000円で、受けた。


ヾ(@^▽^@)ノ


そして、翌22日、ルンルン鼻歌、
響かせて、やって来ました、ホテルのロビー。

山田ツアーと書いた旗をなびかせて。
でも、約束の8時なのに、いませーん。

待つ間、口をもごもご、練習。


「グッド、モーニング。アイム、ユア ガイド 
 ゴタぴょん。ナイス トゥー 
 ミーチュー。うんぬん、くんぬん。」


10分待っても、まだ降りてこない。
コーンスープじゃなく、コーンシェルジュ
お姉様に、聞いてみようとしたそのとき、
昨日、打ち合わせたお客様、登場。

新婚のご夫婦であります。
お手々つないで、歩いてきます。

「ヤマダサン、オハヨゴザマス」

「オーグッドモーニング。....」 

あと、言葉なぜか、出なくなった。
それもそのはず、昨日、お名前聞くの忘れてた。
旦那様の方が、手を差し伸べました。
握手なんだー。外国は。

8時間の、日程表を手渡す。
昨日の、ご希望に添って、私が、プリントしておき
ました。

 8:20 清水寺
 9:30 三十三間堂。 
10:50 二条城。
12:30 京都ハンディクラフトセンター(ランチタイム)、


と進める予定が、
連休のため、混雑が激しく、一時間遅れで、
お昼は13:30に、バイキングを食べた。

これは、らくちんだ。
料理の説明はいらない。
お箸の使い方の説明もいらない。
お客が買い物する間、自由時間も出来る。

待ち望んでいた仕事だけど、
いざ、やってみると、たいへんです。

清水寺で、門を指さし、
「あれは、何の門か?」 と聞いてきた。


「わかりません」

 と、

どんなに言いたかったことか!

仕方がありません。得意のうそ八百を並べます。

「これは、鎌倉時代、運慶による彫刻で、....」

恐ろしかったのは、
その後、英語のパンフレットを
お買い求めになられたことです。

お勉強熱心な、お客様でございますこと。

(今夜、私の化けの皮が剥がされるんだ。
 さびしい気持ちになりました。)


さてさて、金閣寺には、
3時にようやく、たどり着きました。
説明開始だ! 


鼻息荒く、

「 一層は、何々、二層は、
  かくかく、しかじか、三層
 は、あーで、こーで、
 うんぬん、くんぬん、かんぬん... 」


はっと、振り向くと、
お客様が、いらっしゃいませーん。 


「あらーっ、どこいったのかしら?」


と、見渡すと、あちらで、お写真です。


「Would you like me to take a photo ?」
(お撮り致しましょう。)


「Thank you !」

「はい、チーズ」と、言おうとしたが、

 はて、チーズを英語でいうと、何だろう? 

チーズって、英語だよね。
とかなんとか、一人で、ぶつぶつ、つぶやきながら、

「セイ、チーズ。」

カシャ。

ワン、ツー、スリー、が飽きた頃に悩む、
かけ声なのでしょうね。
4時、ホテル送り、と思っていたら、
稲荷大社で降ろしてくれ、という。

「わかりました。」

大宮旧久世橋が、右折出来なくなっていた。
冷や汗たらり。ままよ、と真っ直ぐ
行けば、知らない大きな道が出来ていた。

ビクビクすれど、顔には出さず、
ルンルン顔で、稲荷神社の鳥居の説明。
ああ、その、鳥居が、見えたとき、
ほんとに、胸をなで下ろしました。

領収書は、日本語で切りました。


「Thank you !]


と言って、受け取ってもらえた。

「はー。終わった-。」


※※※※※※

 

山田 錦(ゴタ)