第8教室:『ペルル嬢』(フランス語学習)『テレーズ・ラカン』(英語学習)

ドーデの『金の脳みそを持った男』もここで学習しました.

山田 錦の【通訳ガイド日記 29】

2012年  9月23日 (日)


【マイクロバス観光 2日目】

天気予報は雨。無情の雨。
トロッコ列車の線路上にも雨。
保津峡下りの船にさえ降るか小糠雨。

 о(ж>▽<)y ☆

きょうは、我らの御一行様は、
亀岡から船で保津峡下りをなさる日なのですが、
あいにく、港は雨の模様です。

傘を持っていなかったベトナムの方々に、
山田が予め用意していた、折りたたみ傘2本と、
我らが麗しの添乗員さま
(正しくはパーティ統括者さま)
が残りすべての方に傘を差しだしました。

 そんなに多く傘ばらんか?大丈夫。
29人乗りのマイクロバスには、ゴタを含め、
12名しか乗っておりませぬ。

お傘様にも、お座りいただく席は、
たっぷりと用意されていたのであります。

  (´0ノ`*)


※※※※※※※


  【午前4時30分】 

コケコッコ~~クックドゥードゥルルー~~

 朝早く起きました。
 早く起きるコツは、私はニワトリである、
 と自分に言い聞かせること。

 そしたら、ついでに、タマゴも産めるから、
 それでハムエッグを作ればいい

 (うそやで~。人はタマゴ産まないで~。
 まして男は何も産まないで~)

 タマゴは冷蔵庫に入っていますが、
 朝は忙しく、作るヒマはありません。
 

  【午前5時】

 家を出て、駅へ。

 
  【午前5時25分】

 我が町の駅始発の電車に乗って、京都へ。

 
  【午前6時40分】

 二条城駅前に到着。

 何と、すでに、ゴタのバスの後ろのバスには、
 明星観光のドライバーさんが待っています。

  ( 早いなあ。何しろ、
   明星だもの。明けの明星バス!) 

 ここからお迎えの東急ホテルへは、所用20分。
 お迎え時間は7時30分。バスは早めにホテルに到着。

 ホテルに着いたとき、添乗員さまが出て来られました。
 心配そうな表情です。
 どうしたのかというと、
 ベトナムのみなさまが、まだ、食事中で、
 すぐに、出発できそうにないと言います。


  【教訓】 人生はのんびり行こう


 しばらく、ポッケ~とバスで待っていた山田ですが、
 今のうちに、荷物を積み込んでおけば、いいじゃん。

 時間短縮できますよ。と思い、
 ホテルのレストランに入っていった・・・
 そのとき、同じことを思っていらした添乗員さまと
 バッタリ合いました。


添乗員さん : そうですよね。
        それで、もう聞いてくださいましたか?
        荷物はもう下に運ばれていました?


山田    : それが、まだ何も聞いていないのです。

   
   荷物は、普通、食事に出かけるとき、
   部屋の外に出しておきます。
   そうすると、食事中に、ホテルマンが、荷
   物を一階玄関に運び出しておいてくださるのです。


添乗員さん : じゃ、私が荷物の場所を聞いて来ます。


   しばらくして、荷物がやって来ました。
  (運ばれて来たのですよ。
   荷物が自分で歩いて来たのではない)


     ヾ(@^▽^@)ノ

 

【午前7時45分】
 
 出発。これから、
 トロッコ列車に乗るのです。
  バスは、トロッコ嵯峨駅へ。

 

    ヾ(@^▽^@)ノ


 【午前8時10分】 

 丸太町通り側の嵯峨駅に到着。
 ただし、トロッコ列車
 の出発は午前9時。
 時間つぶしのため、ぐるりと、周辺
 を回ってくることにしました。

 
 【教訓】

 急がば回れ
 急がないときは、なおさら回れ。
 円ヒロシも回って回って回る~~。


  みなさま方は、
    トロッコ列車の駅舎に入って行きました。
 ゴタは、これからバスを回送して、
 嵐山の駐車場に入れます。

 打ち合わせでは、「嵐山レストラン」の駐車場です。
 これは、絶対に間違えてはいけない。

 普通乗用車なら、間違っても、
 入れ直せばいいのですが、
 バスはそうはいかない。出せない。

 あとから来るバスが、前に駐車するから
 出られない。

 駐車場には、
 バスの出発時間を管理する係員がいます。
 入場したときに、
 必ず、そのバスの出発時間を聞くのです。

 出発時間がテレコに並んでいるバスのレーンでは、
 前にかぶせた方のバスのドライバーは、
 うしろのバスが出発の時間になる前には、
 必ず、自分のバスに戻ってきて、移動準備をします。

 係員も、その時間表を見ながら、
 駆けつけ、誘導します。

 山田のバスのように、
 お客様が、これから、亀岡まで行って、
 船に乗ってまた戻ってきて、
 さらに、食事をして戻って来るという、
 果てしなく長い時間駐車する場合、
 一番奥に放り込まれます。

 そして、その場合、
 どこへいこうが、バスの中で寝ようが、自由です。

 ひまをもてあそんだゴタも、
 寝たり起きたり、大忙し。
 バスのドライバーには、コーヒー券が配られます。

 もちろん、ヒマなので、
 レストランに入り、コーヒーを飲んだ。
 朝食は、すでに、
 大阪から来るときに、
 電車の中で済ませていました。

 

 ヒマなときは、また朝食が食べたい。

  「念ずれば通ず」

 この諺を実行した。


  「私はまだ、朝食を食べていない。
     だから、おなかがすいた。」


 こう自分に言い聞かせて、もう一度レストランに入った。
 今度は、モーニング定食。

 (太るで~。知らんで~。ほんまにこの。)


※※※※※※※※※※※※※※※


 あれから4年の年月が流れた・・・・
 いや、正しくは、
 あれから4時間。
 実に4時間経った。
 
 山田錦は白髪の老人となっていた・・
 と、思うくらい長かった。
 ああ、待つことも、くたびれまする~。


 【12時30分】


 皇帝ペンギンのオスは、
 メスが帰ってくるまで、じっと待ちます。
 極寒の中を耐え抜くのです。

 そのように、山田は待った。

 ひたすら、みなさまの帰りを待った。
 そして、雪に積もった満州の里にも、
 根雪がとけ、アゴニカの花が咲くように、
 季節はめぐり春となった。
 ちょっと書き間違えた。

 時間はめぐり、12時30分となった。


添乗員さん : お待たせしましたー。


山田    : お帰りなさいませー。


 おでんをおみやげにいただきました。
 あたたかいおでんで、皇帝ペンギンは生き返った。

 ちょっとな。
 黄色いカラシが黒のズボンの上に落ちて、
 ペンギンらしくなった。


※※※※※※※※※※※※※※※


 清滝道を通り、観光道路へ。
 広沢の池を過ぎ、仁和寺を過ぎ・・・

  「仁和寺にある法師・・・」

 言わなくていいことをつい口がすべった。

  「それって、どんな話だったかしら?」

 どんな話?聞く相手を間違ってはいないか?
 これも、ガイドの仕事か?
 いや、今はドライバーだ。

 いや、しかし、
 この仕事はガイドドライバーとして請け負った。
 説明責任がある。だが、責任を果たせない。

 責任を果たせないのは、誰か?

 追求しないで~お願い。次行こう。次。


※※※※※※※※※※※※※※※

 【龍安寺

 バスは龍安寺に到着。駐車場には、
 バスの駐車位置を決めるスタッフがいます。

  「あそこの、一番端に止めてや。」

 そう言われたので、一番端に止めました。

 ときどきわざと聞き間違えるゴタ。
 だがこの日は、その手は使わず、おとなしく随う。

 何? わざと、どう聞き間違えるかって?

  「あそこの一番星に止めるって?」

 そしたら、駐車係も、

   「このロケットをな。」

 ゆわん。ゆわん。
 駐車係も忙しいのに、つき合ってくれへん。   

 


添乗員さん : あのう、山田さんも
        ご一緒に行っていただけるのでしょうか?


山田    : はい、では是非ご一緒に。


     龍安寺境内、山門を入ってすぐ右に、
     このお寺の地図の看板があります。


山田    : はい、みなさん。
        ここを歩いて、右側、鏡容池には
        ペンギン・・・じゃなく、えーと、あれは、そう、
        鴛鴦(おしどり)が見られます。
        

ベトナム
お客様方  : オシドーリ?


山田    : はい、マンダリン ダックです。

ベトナム
お客様方  : 万田りん抱く?


山田    : ノー あの、とにかく鳥。バード。パタパタパタ。


   やはり、ベトナム人には、
   ベトナム語の通訳ガイドが必要です。
   今、通訳ガイドの言語は、英語、ドイツ語、
   中国語、フランス語、
   スペイン語、韓国語、イタリア語、
   ロシア語、ポルトガル語
   それと最近追加されたタイ語。この10カ国語です。

   なので、ベトナム語の通訳ガイドは、依頼したくても、
   日本観光通訳協会の名簿には、ひとりも載っていない。
 
   せめて、ベトナム語で、
   オシドリが言えればいいのですが・・


  本堂(正確には庫裡)に入ります。 
  みなさま、お勉強されてこられたようです。
  この寺が石庭で有名なのを、
  よくご存じのようでした。


山田  : さて、それではみなさま、縁側に座りましょう。
      そして、しばらく目を閉じ、
      静かに瞑想してみましょう。


お客様 : 砂利はどこから運んだのですか?


山田  : 比叡山と呼ばれる京都府
      滋賀県の間の山のふもとに
      石切場があって、そこから運んだ白砂です。 
 

   ヾ(@^▽^@)ノ

   一般に、京都の白川砂は、
   花崗岩の風化した純白の重い砂で、
   庭作りに用いられたのは、江戸時代後半なんだとか。

   とはいえ、15個の庭石のひとつには、
   細川家の時代の石が
   あるとも言われており、
   阿波国産の緑泥片(りょくでいへん)   
   岩のまじった石が見つかっており、
   これが室町期の証明になるんだとか。

   室町期には、すでに、
   夢想疎石が盆石を始めたといいます。

   これは、石による縮小文化でありますから、
   すでに当時から、
   枯山水庭園の原形はあったのだと考えてよさそうです。


   ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

  【水族館】


  梅小路には
  SL(蒸気機関車)の機関区を残した公園があり、
  歴史的には、平家が西八条邸宅を構えていたところ。

  そこに、近頃、水族館が出来た。
  海もない京都に、海が出来た
  ように、京都市民は大喜び。

  この連休には、観光客よりも、地元
  の京都市民の
  入場者の数の方が多かったんじゃないでしょうか。

  あっちも、こっちも、京都弁でしたで。


  【京都弁と大阪弁の見極め方】
  


京都:敬語は「あ」行活用 
        (言)いわはる、来(き)やはる、
        (泣)なかはる

 

大阪:敬語は「い」行活用
        (言)いいはる 来(き)はる 
        (泣)なきはる

 


卒業試験

問題:歌手、フランク永井の歌に

   「なんで泣きはる 泣いてはる?」

   という歌詞の歌があります。

   この「泣いてはる。」は、京都弁か大阪弁かを答えよ。

    


解答:京都弁は、「泣いたはる」
   大阪弁は、「泣いてはる」

   正解は大阪弁でした。
    みなさん、正解。おめでとう。卒業です。

   では、卒業証書をどうぞ。

─────────────────────

   卒業証書
  あなたは卒業しました。おめでとー。

  山田校長先生(どすけべやぞ、このおっさん。)
 ────────────────────


   ちなみに、神戸では、「なんで泣いとん?」
   となります。

   近江地方では、「なんで泣いとおす?」
   
   英語地方 「What makes you crying ? 」 
   
 
       調べもせず、ええかげんに書いているので、
       聞くほうも、聞き流しておいてねー。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 


  水族館では、ガイドは必ず、
  通訳ガイドの許可証を携行して下さい。
  提示しないと、有料(2000円)ですのでね~。
  高っけ~と言ってあんたも、アザラシみたく
  飛び上がっちゃいますヨ。ぴょ~ん。


  山田が


    「水族館に入って見たいな。」


  と言っていたら、添乗員さんが、


    「山田はんの、添乗員の証明書を
     貸していただけますか?」


   なんでかな、とも思ったが、
   一応、ガイドの許可証と
   旅程管理者のIDカードを渡した。


   しばらくして、添乗員さんが戻って来て、

    
    「どうぞ。」

    
   みれば、入場券です。0円券(添乗員用)でーす。


   全員で入ります。
   サザエさん一家が全員で、家に飛び込むように、
   我らがツアーコンダクターさま、笛を吹き・・(うそ)


     「突撃~~!」


   入ると、大きな水槽。テレビで見た通り。
   でっかー!すんごー。

   でも、やっぱり、ペンギンちゃまが、かわゆいなぁ。
   

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

  【帰路】

  帰路は、下を走ろうか、
  ということで、京阪国道口から、
  1号線に出ました。

  が、ガンガンに混んでいる情景を見て、「なにこれ」
  「なにこれ」百景にご登録~~、何て言ってられるか。

 

添乗員さん : ねえ、やっぱり、高速に上がりませんか?


   そりゃ、そうしたいが、
   この混雑の中、名神南インターまで、
   一体どうして、行くの?

   なわけで、高速は、第二京阪で!

   国道十条に居合わせましては、十条通りで、東に戻り、
   堀川通り(かつての油小路通り)
   を上鳥羽まで、下がり、
   そこから、阪神高速京都線がよろしいようで。

   あとは、知らぬ。
   あまり、このコースを走っことがないゆえ。

   まあ、ええやん。どっかに行くわ。

※※※※※※※※※※※※※※※※※


   この道がどこに行くとも知れず、
   心細く走り続けるバス。
   とりあえず、お客様を心配させてはいけない。


山田 :  門真まで、高速で行って、
      後は、また下を走りましょう。

 

    偶然、案内標識は、
    門真出口◯◯km、と出ていました。
    つまり、門真までは、帰れることが保証された。

    門真からは、163号線がわかれば、とりあえず、
    大阪へは、帰れるぞ~。 

    果たして、バスは、花博通りに降りた。

    「えがっだでねえだが。」

    心で鼻歌。心の手で、日の丸の扇子。
    心の太鼓がドンとこりゃ
   

     「よかったでございます。」帰れる~<img src="http://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/031.gif" alt="ドキドキ">

 

   【午後5時30分】 

  天満橋まで、帰って来た。
  ここまで来れば、サクセス~~


お客様 : シティモールに寄りますわ。


山田  : どうぞ。


   シティモールの最上階に、
   ダイソー(100円ショップ)が
   あるのだそうです。ベトナム人全員が、


      「行ってみたーい。」


   と懇願されます。そらもう、行く一手。
  
   ハザードを炊いて、待ちます。
   日曜日なので交通量は少なく、
   問題はありませんでした。

  

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

  【到着】

   午後6時20分 ホテル着
   
   お疲れ様でした。山田ツアー終了です。またいつか。

   ベトナムの方々、ひとり、ひとり、日本語で


     「ありがとうございました。」


   と言って、挨拶して下さいます。

    ( あ、こっちは、ベトナム語の下調べを怠った。
      ベトナム語で挨拶を返せない、気の利かない
      山田でございます。
      すみません。語学屋の山田、
      めんぼくない。)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

   レンタカーを返却。
   このレンタカーショップと、お泊まりの
   ホテルが近くなので、


     「明日の精算を、今、済ませてしまおう。」


   と、添乗員嬢に電話。OKとのこと。

   すぐに、ホテルに戻る。

   レンタルバス(65310円)
   とガソリン代(6570円)、

     合計 71880円

     預かり金は、75310円

     精算は、75310ー71880=3430円


      返金して、業務終了!

     もう、あした精算にいかんでええぞ~。


  あ、ここで、みなさまに、
 「精算」とは、なにかということを
  お話いたしましょう。

  我々、ツアコンとかガイドという、
  ツアー旗もって、「こっちだよ」
  という仕事をする人は、

  ① 打ち合わせ (準備とも言う)
  ② 本番
  ③ 精算

 という三拍子で仕事をするのです。
 たとえば、水前寺清子が、

  「男は三つで勝負する」

 と唱えたように、

  「ガイドもみっつで勝負をかける~~~<img src="http://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/168.gif" alt="カラオケ"> 」
 
 そして、山田観光事務所では、さらに、

  「売り込み」という仕事がある。ゆえに、


  「山田は4つで勝負。
   ちあきなおみは4つのお願い。
   ネコのおちちも4つある。
   あ、いま数えてます。6つあるぞ。」

  逃げて行ったので、
  正確に数えていないが、ネコのおちちは
  ようけあるぞー。

 
 その後、発見したことは、我々の仕事には、

   ⑤ 下調べ

 もあります。
 今回のツアーでは、船着き場とその周辺について、
 下調べを行いました。

 主催者さまも、実際に亀岡から船に乗って
 下調べをなされました。

 この日記を書くにあたり、
 ネコのオッパイの数を調べなかったことは、
 下調べを怠ったことになり、
 クレームの対象になりかねません。

 

 【教訓】 備えあれば 憂いなし
      
      ネコは多産に備え、
      たくさんのオッパイを用意している。
      ネコを見習え! 


  
  以上、ネコのオッパイの話を終わります。


  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

  山田 錦(ゴタ)でした